Wrt/DD-Wrt

 DD-WRTは無線LANルータのLinuxベースのfirmwareで、数多くの市販ルータ向けにfirmwareイメージが用意されている。 DD-WRTを導入することで無線LANルータのハードウェア機能を最大限に引き出すことができるようになる。 また、Linuxの各種ソフトウェアをインストールすることができ、省電力のLinuxサーバとして用いることもできる。

 ここではBuffalo社製の11a/11b/11gに対応した無線LANルータ WHR-AMPG へのインストールを行う。

ファームウェアの取得

 インストールするfirmwareはDD-WRTサイトのRouter Databaseで探す。 無線LANの型番を検索ワードに検索すると利用可能なイメージが表示される。

 しかし、WHR-AMPGは「0 routers found」と見つからないため、類似のルータ向けのイメージを探すことにする。ネットで調べたところ、CPUはBroadcam BCM5351が用いられており、DD-WRTでよく用いられているWHR-HP-G54のBCM5352とほぼ同等のチップであることが分かった。WHR-HP-G54向けのイメージを用いることとする。

 イメージには Micro/Micro_OLSRD/Mini/Standard/VPN/VoIPとある。通常は Standardを用いるところであるが、後で様々なパッケージを試したいため、 追加パッケージ管理の ipkgが使えて、かつ最小サイズとなるMiniのdd-wrt.v24_mini_generic.bin(*)を用いることとする。

※ ipkgを扱うにはJFFSが必要となる。イメージの詳細はFAQで確認できる。

インストール

 firmwareイメージをTFTPでアップロードする。Buffaloのルータは電源on直後でTFTPを受け付けるモードに入るので、このモードが動作中にイメージをtftpクライアントで送り込む。

 WHR-AMPGの場合、通常動作中はpingに対してTTL=64のパケットを返すが、TFTPの受付中はTTL=100のパケットを返すため、モードを簡単に確認することができる。

Microイメージのアップロード

1. tftpクライアントの設定

 ルータと通信を行うNWデバイスの設定を行う。WHR-AMPGは初期状態だと192.168.11.1のIPが設定されているので、これと通信できるようなIPとSubnetを設定しておく。

tftp-client@darkstar:~$ sudo /sbin/ifconfig eth0 192.168.11.2 netmask 255.255.255.0

2. WHR-AMPG の電源を入れる

 電源を入れた直後は pingに対するレスポンスはない「Destination Host Unreachable」が、しばらくするとTFTPを受付できるモードとなり、TTL=100のパケットが返ってくるようになる。

tftp-client@darkstar:~$ ping 192.168.11.1
PING 192.168.11.1 (192.168.11.1) 56(84) bytes of data.
From 192.168.11.2 icmp_seq=10 Destination Host Unreachable
From 192.168.11.2 icmp_seq=11 Destination Host Unreachable
From 192.168.11.2 icmp_seq=12 Destination Host Unreachable
64 bytes from 192.168.11.1: icmp_req=13 ttl=100 time=2.22 ms
64 bytes from 192.168.11.1: icmp_req=14 ttl=100 time=0.547 ms
64 bytes from 192.168.11.1: icmp_req=15 ttl=100 time=0.545 ms

3. イメージのアップロード

 TTL=100の間にtftpコマンドでfirmwareイメージをアップロードする。

tftp-client@darkstar:~$ tftp 192.168.11.1
tftp> bin
tftp> put dd-wrt.v24_micro_generic.bin 
tftp> quit



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update at 2018/03/02 22:04:51

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